大学受験
前回は、九州大学の総合型選抜Iを概観した。教育学部あるいは共創学部を目指しているなら、チャレンジに値する入試制度だと思った。さて、今回は同大学の総合型選抜IIを見ていきたい。 以下の記事を参照: 九州大学の入試制度を概観する(ヴァーチャル訪問編…
前編では、九州大学の総合型選抜の募集人員が旧帝の中では多いことがわかった。総合型選抜には、総合型選抜I(大学入学共通テスト利用なし)と総合型選抜II(同利用あり)がある。今回は、総合型選抜Iの概要を見ていきたい。この入試制度を実施するのは教育…
「北海道大学の入試制度を概観する(後編)」では、公立ルートを行く生徒にとって、北海道大学が筑波大学に続く有力候補であることが朧げながらわかってきた。今回取り上げる九州大学には、北海道大学と同じ匂いがする。果たしてチャンスはあるのだろうか。…
前編では、北海道大学の入試制度に関して、以下の特徴があることがわかった。 一般選抜(後期日程)の募集人員が多い。 一般選抜(前期日程)では、総合入試(文系、理系)での募集が主体。※総合入試は1年次に学部を決めない募集形式 総合型選抜の募集人員…
国内トップ10にランクされる国立大学の中で、公立ルートを行く生徒が本気で目指したい第1候補は筑波大学だと思う。同大学の入試制度は時代を先取りしているからだ。しかし、旧帝国大学(北海道、東北、東京、名古屋、京都、大阪、九州)もやはり気になる。 …
「東京都立大学を知る」シリーズも、いよいよ締めくくりである。今回は、同大学の一般推薦入試を見ていきたい。 以下の記事を参照: 東京都立大学を知る① プロフィール編 - 公立ルートを行く 東京都立大学を知る② 一般選抜編 - 公立ルートを行く 学校推薦型…
前回は、東京都立大学の沿革や特徴(個人的に注目している点)について書いた。今回は、同大学の入試制度のうち、一般選抜を見ていきたい。 大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の得点率75%をベースライン(基準値)として考えていきたい。公立上位校の…
東京都立大学は、少しややこしい変遷をたどっている。東急東横線に「都立大学」という駅があるが、東京都立大学の前身である旧東京都立大学(1949年開学)があった場所である。この旧東京都立大学が1991年に八王子市南大沢に移転し、東横線に駅名だけが残っ…
筑波大学は、国内有数の国立大学である。Times Higher Educationが発表する「THE 日本大学ランキング」で第9位にランクインしている。今回は、同大学の学校推薦型選抜を見ていきたい。 特徴その①大学入学共通テストが課されない 入試日程 出願書類提出期間…
大学の経済学部への進学を決めるとき、高校3年生は大学で何を学ぶつもりなのだろうか。「学校推薦型選抜の枠がたまたま空いていた。」みたいな理由では困る。 マクロ経済学の基礎を学ぶ 大学4年間で470万円*1も使ってIS -LM分析*2などを学ぶぐらいなら、「…
今回は、東工大女子枠(総合型選抜)の概要を見ていきたい。 女子枠(学校推薦型選抜)については以下の記事を参照: 東工大の女子枠はチャンス到来を告げる(学校推薦型選抜編) - 公立ルートを行く 総合型選抜(女子枠)の概要 募集定員: 物質理工学院20…
東京工業大学(以下、東工大)は、令和6年度入試から「女子枠」を設置する。 女子枠設置の狙い 同大学の「令和6年度学校推薦型選抜(理学院、生命理工学院)学生募集要項」の中に、「女子枠設置に託した思い」と題した説明がなされている。一番重要と思わ…
一橋大学ソーシャル・データサイエンス学部は、2023年に新設された学部である。国立大学文系最高峰の一橋大学がこの文理融合型の学部を創設したことの意味は大きいと思う。今回は同学部の学校推薦型選抜の中身を見ていくが、出願要件が非常に厳しい。 学校推…
滋賀大学は、2017年に国内初のデータサイエンス学部を創設した。同学部は、琵琶湖の畔の彦根キャンパス内にある。 以下の記事を参照: データサイエンス学部は文理融合型で時代の最先端を行く - 公立ルートを行く 総合型選抜I【オンライン講座受講型]の概要…
横浜市立大学データサイエンス学部(2018年創設)は、この分野の先駆者である。 以下の記事を参照: データサイエンス学部は文理融合型で時代の最先端を行く - 公立ルートを行く 指定校制学校推薦型選抜の概要 募集人員: 10人 日程: 出願期間:11月1日〜11…
データサイエンス学部の先駆けは滋賀大学と横浜市立大学 2017年に滋賀大学がデータサイエンス学部を創設したのが始まりである。それに続いて、2018年に横浜市立大学がデータサイエンス学部を新設した。 2023年はデータサイエンス学部の新設ラッシュ 2023年4…
文部科学省が9月に「令和6年度国公立大学入学者選抜の概要」を公表し、各社からその分析結果が報じられている。国公立大学の学校推薦型・総合型選抜の募集人員の全体に占める割合が23.0%となり、過去最高を更新したようだ。 国公立大学の学校推薦型・総合型…
親としては、我が子が東京工業大学(以下、東工大)に将来入れるなら、生活費もかからない(神奈川県在住)し、これに勝るものはないのだが、東工大は高くそびえ立つ難攻不落の冬山のように見える。実力がないのにアタックすれば遭難必至である。 東工大の場…
令和4年の大学進学率は過去最高の56.6% 少子化が進んでいるのに、なぜ大学生の数が過去最高水準にあるのか。これは、大学進学率の上昇によるもので、大学進学率(過年度卒を含む)は過去最高の56.6%に達している(令和4年度学校基本調査)。女性の大学進学…
公立中学校から公立高校に進学し、国公立大学を目指す公立ルート。公立小学校の授業を満喫でき(非認知能力が育まれる)、公立中学校では多様性のある集団の中で自分の特徴を見つめることができる。こうした長所があるのだが、短所もある。公立ルートの弱点…
高校生の大学浪人率(全体平均)は20%程度と推計されており、一昔前よりも低下しているようだ。少子化、大学入試制度の多様化、経済環境の変化などが関係しているとされる。今回は、一浪することの経済的なコストとベネフィット(コスパ)について考えたい…
三菱UFJ銀行の2018年から2022年にかけての採用人数は、1,023名→959名→514名→370名→380名である(マイナビ2024に開示されている数値)。直近では増加したようだが、採用を強化しているIT・データ分析・金融工学などの分野に強い人材の増分であろう。過去5年の…
AI時代に公立ルートで目指したい大学は、国公立大学の理系学部である。今回は、高校の大学合格実績をどう評価するかについて考えたい。 www.dtline2002.com 従来の大学合格実績の見方 高校の大学合格実績を評価するとき、以下のものがよく使われている。 東…
※東大と一橋大学の数学入試内容の理解に誤りがあり、改定(2023年9月17日) 2023年入試で数学2科目必須化 2023年入試で、東京外国語大学が数学2科目を必須化した(大学入学共通テストの数IAと数II Bを利用)。同大学の受験生は大幅減になったとのこと。こ…
2021年入試から数学必須化(大学共通テストの数I Aを利用) 早稲田大学の政治経済学部が2021年入試から数学を必須科目にしたことは、大学受験市場においてかなり大きなインパクトがあったと思う。数学が苦手な高校生が国語・英語・社会の文系3科目に絞って…
神奈川県公立上位校から、国公立大学にどの程度の割合の生徒が進学するのだろうか。各校の国公立大学現役合格率を調べてみた。 国公立大学現役合格率20%以上のトップ校 高校受験で入れる神奈川県公立トップ校は以下の8校になる。 横浜翠嵐、湘南、柏陽、厚…
最初に申し上げておくが、私は文系学部の卒業である。大学に入ってから、オプション理論(ブラック・ショールズモデル)に興味を持ち、数IAから勉強し直し、長〜い時間をかけて、線形代数、フーリエ変換、ベクトル解析などの本を読み、初等レベルの量子力学…
AI時代は理系が主役 7月21日に、文部科学省が3000億円基金で理工系学部新設などを支援する111校を選定したとのニュースが報道された。AI時代が本格到来した今、不足するデジタル人材を育成するのが狙いのようである。 AI時代の主役として生きていくために、…