公立ルートを行く

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高校入学後の進路選択:文系か理系か

 高校入学後に重要な選択が2つある。

  文系か理系か

  物理か生物か

 

 今回は文系・理系の進路選択について考えていきたい。

 結論を先に言ってしまえば、正解は人それぞれだと思う

 

 数年前の文部科学省調査によると、高校生の文系理系の割合は、文系68%、理系32%とのことである。

 

 難関中高一貫校になると、理系の割合が70%を超えるようだ。高校の入試難易度が下がるに従って文系の割合が上昇していくと思う。神奈川県の進学重点校だと理系割合は50%から60%台前半、エントリー校だと理系割合は40%台ではないかと想像する。

 

 男女比率が6:4で、男子の理系割合を70%、女子の理系割合を40%と仮定すると、学校全体の理系割合は58%になる。この辺が実相に近いかもしれない。

 

 公立上位校に入学する生徒の場合、高校入学時に文理選択を決めている生徒は30%〜40%ではないかと想像する。残りの60%〜70%の生徒は、文系か理系かで大なり小なり悩むはずである。

 

 特に女子は悩む。国語、社会、英語が得意な女子が多い。それなのに、国語と社会ではなく、数学と理科(化学、物理、生物)で勝負することになるので、悩まないわけがない。

 

 文化芸術の世界に進む、あるいは弁護士、会計士・税理士、公務員、教員(国語、社会)などを目指すなら、文系に進めば良い。悩むことはない。

 

 目標とする職業が決まっていない場合は悩む。「文系にしておいた方がランクの高い大学に入れそう」と考えて文系を選ぶ生徒もいるだろう。そういう考え方もある。

 

 娘は現時点では理系に進む方針である。自分が「これからは理系の時代」と言い続けてきたことが大きい(これで良かったのかという思いはゼロではない。文化芸術の世界は魅力的だし、教員は苦労もありそうだがやりがいのある職業だ)。しかし、決め手になったのは、信頼する個人塾の先生が理系で、従兄弟の彼氏(何度か家に遊びに来て、娘と仲が良い)が理系(院生)であったことだと思う。

 父親からインプットされた「理系」を意識する中で、自分にとって重要な登場人物2人が理系だったということである。

 

 先日、娘と妻に対して、手書きの4ページのスライドを使って、国公立大学の入試制度について説明した(夕食後、15分ぐらい)。娘は黙って聞いていたが、「大学を見学したい」と呟いた。「それだ。」と思った。もう一つの重要な選択である「物理か生物か」は、友達を誘ってオープンキャンパスに行って決めるのが一番良さそうだ。

 

 理系に進む場合、文系に転じる選択肢を持てる。大学受験では、社会の代わりに数学で受けることができるし、社会に出るときに文系の世界に進むこともできる。娘が理系に進んでも、文化芸術の世界に入っていく選択肢が消滅する訳ではないし、教職はもちろん選択肢として残る。