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高校物理の難易度を知る!落体の運動

 小球を真上に投げ上げると、小球は最高点で一瞬静止し、重力の作用によって真下に落ちてくる。この運動を「落体の運動」という。重力加速度gは等加速度(定数)なので、等加速度直線運動の公式を使える。

 

 問題では初速度voが与えられる。これがわかると、等加速度直線運動の公式①、②を使って、芋づる式に最高点に達するまでの経過時間、最高点(変位x)、元の位置に落ちるまでの経過時間を求めることができる。

 

 もう一段難しくなるのは、小球を斜め上方に投げ上げる「放物運動」の問題である。ここで「物理は面白いな」と思うポイントが出てくる。放物運動を水平方向と鉛直方向の運動に分けて考えると、

 水平方向は等速度運動
 鉛直方向は等加速度運動(重力加速度g)

となるのである。

 

 もう一つ厄介なのは、斜め上方を向く初速度voを水平方向と鉛直方向に分解しなければならない点である。数Iの三角比で習うsin(サイン)とcos(コサイン)を使い、水平方向の速度がvocosθ、鉛直方向の速度がvosinθとなる。

 入門問題精講では、放物運動の問題は物理基礎ではなく物理のレベルとされているが、高校の物理基礎の教科書には放物運動がしっかり入っている。ところで、教科書の目次を見ると、物理基礎で放物運動を習う時期が数Iで三角比を習う時期よりも先に来る可能性がある。娘の高校の物理基礎の授業ではどうなるだろうか。

 速度は、速度ベクトルとして理解すれば、速度の合成や分解がもっとわかりやすくなると思う。しかし、ベクトルは数学Cで習う。

 

 落体の運動の問題は、演習をしっかりやれば対応できそうだ。