横浜市立大学理学部は、過去70年の歴史の中で再編を繰り返してきた。1952年に文理学部として誕生し、1995年に国際文化学部と理学部に分かれた。2005年に、商学部(1949年の大学発足時に設置)、国際文化学部、理学部が統合され、国際総合科学部となった。2019年の再編で、国際教養学部、国際商学部、理学部に分離し、現在に至る。
この辺の事情はよくわからない。大学運営上の都合が大きかったかもしれない。
理学部の魅力
この学部が目指す教育は、「ONLINEオープンキャンパス」で横山学部長が語っているが、個人的に印象に残る部分は以下である:
「生命現象を原子・分子スケールで起こる物理・化学現象としてとらえることができる」
物理学科は敷居が高いが、理系に進むなら、化学系であれ生物系であれ、大学2年レベルの物理学を学びたい。
一般選抜(前期)の概要
大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の科目選択の仕方によって、A方式(5教科7科目)とB方式(3教科5科目)がある。A方式はB方式を含んでいるため、出願パターンは、A&B方式またはB方式になる(圧倒的にA&B方式の出願が多い)。A方式、B方式それぞれ得点の高い順に合格者を出していく(A方式とB方式どちらかの合格になる)。
募集人員:
A方式45人、B方式20人の計65人。
共通テスト:
<A方式(5教科7科目)>
国語 200点
地歴・公民(1科目)100点
数学(2科目)200点
理科(2科目)200点
英語(外国語)300点
計1,000点
理科は、物理、化学、生物から2科目を選択する。
<B方式(3教科5科目)>
数学(2科目)400点
理科(2科目)300点
英語(外国語)300点
計1,000点
理科は、物理、化学、生物から2科目を選択する。
個別学力検査:
数学(120分)300点
理科(180分)600点
英語(90分)200点
計1,100点
理科は、物理、化学、生物から2科目を選択する。
A方式の配点割合:
共通テスト47.6%、個別学力検査52.4%でほぼ半々。
科目別の配点割合は、理科38.1%、数学23.8%、英語23.8%、他(共通テストの国語、地歴・公民)14.3%。
B方式の配点割合:
共通テスト47.6%、個別学力検査52.4%(A方式と同じ)。
科目別の配点割合は、理科42.9%、数学33.3%、英語23.8%。
2023年度入試結果:
募集人員65人(A方式45、B方式20)に対して、受験者177人、合格者70人(A方式50、B方式20)。受験者177人のうち、B方式のみ選択の受験者は6人。
合格者の平均点と最低点の差:
<A方式>
共通テスト68.4%、個別学力検査55.7%。合格者の平均点と最低点の差は4.73%。
共通テストボーダー得点率(河合塾)は65%。
<B方式>
共通テスト76.5%、個別学力検査61.8%。合格者の平均点と最低点の差は4.11%。
共通テストのボーダー得点率(河合塾)は72%。
合格ラインとしては、A方式を見れば良い。共通テスト得点率70%の受験生にとって、有力な候補になりそうだ。
一般選抜(後期)の概要
募集人員:
10人
共通テスト(5教科7科目):
国語 50点
地歴・公民(1科目)50点
数学(2科目)300点
理科(2科目)400点
英語(外国語)200点
計1,000点
個別学力検査:
面接(配点200点)を実施する。志望動機、関心のある分野、将来の進路などに関する質問を通じ、学習意欲、理解力、表現力などを総合的に評価する。
2023年度入試結果:
志願者73人、受験者19人、合格者10人。合格者の共通テスト得点率79.5%(平均)、面接点70%。
合格者最低点が885.4点なので、面接点140点とすれば、共通テスト745.4点(得点率74.5%)になる。
共通テスト得点率75%の学力がある受験生にとって、有力な候補になりそうだ。