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川和高校の教育課程・大学合格実績・入試難易度(2025年度版)

 川和高校の2024年度大学合格実績は非常に良かった。高校入試の方は難易度が少し下がり、真逆の動きをした。

 以下、教育課程の特徴、大学合格実績、入試難易度の順に見ていきたい。

 

 川和高校の設立は1962年で、伝統校に比べると歴史は浅いが、横浜市北部(都筑区、青葉区、緑区)の公立高校の中では一番古い方ではないかと思う。旧武蔵国都筑郡の中心部に建てられたわけで、この地域を代表する進学校になる運命にあったと言える。

 

教育課程の特徴

 50分×6時限(曜日によて7時限)。

 

 高1では、社会は地理総合、理科は基礎3科目を履修する。

 理科基礎3科目を履修するのは神奈川モデル(勝手に名付けた)だ。社会が1科目なのは少ない。

 

 高2で文系理系に分かれる。数学IIと数学B(全員履修)のコマ数が多い。社会は歴史総合と公共の2科目を履修する(文系コースでも探究科目は高3になってから)。

 高1の秋以降のどこかで正式に文理選択をしなければならない。

 

 高3では、選択科目のコマ数が多い。数学Cは、理系は必修、文系は選択履修となる。

 

 川和高校の魅力は、学業、学校行事(体育祭や文化祭など)、部活動、校外活動(遊び)の全てに全力で取り組む(楽しむ)ところにあると思う。教育課程は大学受験に向けた効率重視でいいんじゃないかと思う。

 

<野球部について>
 2007年夏の神奈川大会ベスト8。準々決勝で横浜高校に1対8で敗れた。横浜高校にはMLBから横浜DeNAベースターズに戻ってきた筒香選手(当時1年生)がいたはずである。2024年夏も4回戦に進出した(桐光学園に1対4で敗れた)。

 川和高校野球部出身なら、モテ力は高くなりそうだ。

 

2024年度大学合格実績

2024年3月卒業生310人+前年度卒業生のうち進学準備他42人=352人を分母にして合格率を計算した。

 

参考記事:

神奈川進学重点校+YSFの筑波・農工・都立大合格圏(2024年度入試) - 公立ルートを行く

 

難関国公立大学合格者数41人(現役33)
難関国公立大学合格率 11.7%
筑波大(理系)合格圏 11.7%
浪人率12.6%

 2023年度は21人(現役13)であったので、ほぼ倍増だ。阪大0→3、東工大1→6、筑波大3→9が目立つ。

 

準難関国立大学合格者数50人(現役45)
難関・準難関国公立大学合格率 26.1%
農工・電通大合格圏 26.1%

 2023年度は44人(現役42)であった。

 

国公立大学合格者数124人(現役111)
国公立大学合格率 35.5%
都立大(理系)合格圏 35.5%

 2023年度は99人(現役87)であった。何が理由か知らないが、1年でこんなに変わる。2021年度高校入試の倍率は1.36倍とかなり高かったので、優秀な世代だったことは間違いない。

 

高校入試難易度

2025年度用神奈川県高校受験案内(声の教育社)の同校紹介ページの情報を利用。

 

 2024年度入試倍率は1.20倍で、前年度の1.16倍から上昇した。

 進学重点校としては倍率が低い。

 

 合格者平均は、内申127.5、学力検査410.2点、特色検査約54点、全県模試偏差値67.6。入試選考基準が441型から461型に変更(学力検査の比率が4→6)となった影響で、内申が▲1.2となった。学力検査は前年度から▲19.8点と大きく下がった。

 2024年度の入試難易度は易化(学力検査得点で▲10点程度)したと思う。

 

 S値の合格者平均(各項目の平均を足し合わせた単純平均)は924点になる。第1次選考のS値ボーダーは890点とのことで、合格者平均とボーダーの幅は34点。

 S値合格者平均から▲22点(S値満点1100点の2%)が安全ライン(ボーダーラインをほぼ確実に上回る水準)と考えると、しっくりくる。

 

 全県模試偏差値65(合格者平均に対して▲2.6)の場合、入試得点は▲17.16点(本ブログでは、偏差値が1.0下がると入試得点が6.6点下がると想定)で、S値で▲20.59点となる。特色検査▲2点(特色検査を含めた一次ボーダーと特色検査を除く一次ボーダーの差を考慮した)だとS値も▲2点で、合計で▲22.59点になる。

 2024年度入試では全県模試偏差値64でも合格したかもしれない。しかし、2024年度大学合格実績を受けて、2025年度入試の難易度は上昇する。全県模試偏差値65がボーダーになると考えておく方が安全だと思う。

 川和高校を受験するなら、全県模試偏差値66は欲しい。

 

 2024年度入試では全県模試偏差値64でチャレンジして歓喜の笑顔になった受験生がいたかもしれないが、この高校はやっぱりすごい。2025年度入試にそんなチャンスはない。