湘南高校は神奈川2トップのうちの1校で、全ての面でカッコいい。
以下、湘南高校の教育課程、大学合格実績、入試難易度の順に見ていきたい。
教育課程の特徴
70分×4時限(曜日によって5時限)。
高1では、社会は地理総合と公共、理科は化学基礎と生物基礎を履修する。
高1では物理基礎を履修しない。
高2では、社会は歴史総合、理科は物理基礎と化学を履修する。
芸術教科を除いて全員必修。都立トップ校の教育課程に似ている。
高3で文系理系に分かれる。理系では、日本史探究または世界史探究を選択履修する。文系では、前期に数学総合Iという科目を必修する。また、化学基礎+物理基礎または化学基礎+生物基礎を選択履修する。
高3でこれには驚く。文系科目も理系科目もしっかり習得しましょうという教育方針なのだと思う。浪人率が高くなるのは仕方がない。
2024年度大学合格実績
2024年3月卒業生355人(非公表のため推定)×(1+浪人率0.3)=461人を分母にして合格率を計算した。浪人率は前年度数値を使用。
参考記事:
神奈川進学重点校+YSFの筑波・農工・都立大合格圏(2024年度入試) - 公立ルートを行く
難関国公立大学合格者数117人(現役83)
難関国公立大学合格率 25.4%
筑波大(理系)合格圏 35.4%
浪人率30.0%
2023年度は86人(現役64)
国公立大学医学部合格者を特定できず、上記数字に含めていない。
一橋大の合格者数増加(11→24)がすごい。東北大、名古屋大、京都大、阪大、東工大の合格者も増えている。
準難関国立大学合格者数40人(現役29)
難関・準難関国公立大学合格率 34.1%
農工・電通大合格圏 44.1%
2023年度は45人(現役31)
国公立大学合格者数178人(現役128)
国公立大学合格率 38.6%
都立大(理系)合格圏 48.6%
2023年度は174人(現役116)
横浜国大以外の準難関大学(千葉・東京農工・電通・東京外語)の合格者数が7人と少ない。このゾーンの学力層の生徒は、浪人覚悟で上位の国公立大学を受験することが考えられる。
高校入試難易度
2025年度用神奈川県高校受験案内(声の教育社)に掲載された情報を利用。
2024年度入試倍率は1.58倍で、前年度の1.52倍から少し上昇した。
入試選考基準は、内申4、学力検査6、特色検査2の462型。合格者平均は、内申129.9、学力検査444.9点、特色検査65.3点、全県模試偏差値72.1。特色検査の比率が1から2に変わったが、内申平均は▲0.3とほぼ同じ。
S値の合格者平均(各項目の平均を足し合わせた単純平均)は1049点。第1次選考のS値ボーダーは1025点とのことで、合格者平均とボーダーの幅は24点。
合格者平均から▲24点(S値1200点満点の2%)は安全ライン(ほぼ間違いなくボーダーの上にいる水準)と考えていたが、この学校だとボーダーラインになってしまう。
全県模試偏差値70(合格者平均に対して▲2.1)の場合、入試得点は▲13.86点(本ブログでは、偏差値が1.0下がると入試得点が▲6.6点下がると想定)、S値で▲16.6点となる。特色検査▲4点(特色検査を含めた一次ボーダーと特色検査を除いた一次ボーダーの差を考慮した)はS値▲8点になり、合計すると▲24.6点となり、なんとボーダーラインにギリギリ届かない。
湘南高校を受験するなら、全県模試偏差値71は欲しい。偏差値72なら、内申は126でも問題ない。
全県模試偏差値70なら、他の進学重点校を受験する。我が子の喜ぶ顔を安心して見たい。これが自分の考え方だ。
(補足情報)
ステップの公表数字、カナガク情報及び入試情報(神奈川県教育委員会公表)を重ね合わせると、ステップ生の湘南高校合格率は80.6%から69.8%に低下したが、ステップ生以外の受験生の合格率は47.5%から52.4%に上昇した。受験者の構成を見ると、ステップ生+57人、ステップ以外の受験者▲36人となっていた。