2023年9月26日付の日経朝刊で、「メガ、新卒を専門人材に」と題した記事を読んだ。メガバンクは、2025年入行の採用で、配属部署を特定するコース採用を拡充する。市場取引(為替、債券など)やDXの中核人材を育てるが目的である。
以下のブログを参照;
三井住友銀行の場合、2025年の専門コースの採用人数を2024年予定の30人程度から約2倍に増やす計画で、新卒採用全体の1割超まで引き上げることを目指している。
三菱UFJ銀行の場合、支店の業務運営のスペシャリストを育てるコースを新設し、数十人を採用する。市場部門に携わるコースも新たに設ける。2025年の専門コース採用枠は2024年予定の100人から1.5倍に増やし、新卒全体に占める割合も3割から4割に引き上げることを検討する。
人材の流動化は加速する
良いニュースだと思うが、新卒の銀行員の帰属意識は益々弱くなり、自らの専門領域への帰属意識が高くなることは間違いない。従って、人材の流動化は加速する。
メガバンクといえども、新卒者の3割程度が数年以内に離職するはずである。メガバンクが中途採用を大幅に増やしている理由は、離職者の補充と専門人材の獲得である。
銀行に就職するか
「ジェネラリストからスペシャリストへ」は昔から言われてきたのであるが、メガバンクの新卒・中途の採用状況をみる限り、スペシャリストの時代にすでに入っているのだと思う。
「何となく無難そうなので、経済学・商学部に進む」時代ではないのである。いざメガバンクに就職しようとしても、門は閉ざされているかもしれない。運よく就職しても、主役にはなれない。