神奈川県からの通学に最適な私立理工系大学は、超難関の早慶を除けば、東京都市大学と工学院大学であった。
以下の記事を参照:
神奈川県内からの通学に最適な私立理工系大学はどこか - 公立ルートを行く
今回は、神奈川県進学重点校の早慶・私立理工系大学の合格実績を見ていきたい。
<合格者数について>
東京理科、芝浦工業、東京都市、工学院、東京電機の5大学は各高校が公表した2024年度合格者数。括弧内数字は現役合格者数。
早稲田(理工系3学部)と慶応(理工学部)はサンデー毎日(3月31日号)の速報数字(既卒生を含む)。1人まで掲載されていないので正確ではない。
横浜翠嵐高校
早稲田 56
慶応 54
小計110
東京理科 146(115)
芝浦工業 11(8)
東京都市 8(3)
工学院 6(6)
東京電機 0
小計171(132)
合格者数281
早慶だけで110人。東京理科大146人。国公立大学理系志望の受験生の併願私立大は早慶か東京理科大、といった感じである。
湘南高校
早稲田 32
慶応 33
小計65
東京理科 66(30)
芝浦工業 20(6)
東京都市 18(7)
工学院 5(1)
東京電機 3(2)
小計112(46)
合格者数177
横浜翠嵐に比べて合格者数が177人と少ないのは何故だろうか(2024年度の国公立大学合格者数は翠嵐195人、湘南178人でそんなに差はない)。また、既卒生の合格者が結構多いことがわかる。
柏陽高校
早稲田 12
慶応 18
小計30
東京理科 72(64)
芝浦工業 35(32)
東京都市 36(32)
工学院 13(12)
東京電機 8(7)
小計164(147)
合格者数194
現役志向の強さがわかる。東京理科大の合格者数が多いのはさすがである。
厚木高校
早稲田 4
慶応 10
小計14
東京理科 36(34)
芝浦工業 20(19)
東京都市 44(44)
工学院 17(16)
東京電機 7(7)
小計124(120)
合格者数138
現役志向が強い。早慶合格者数が14人と少ない。柏陽に比べて合格者数が56人も少ないのが謎である。
川和高校
早稲田 0
慶応 13
小計13
東京理科 55(53)
芝浦工業 39(37)
東京都市 17(16)
工学院 12(10)
東京電機 4(4)
小計127(120)
合格者数140
現役志向が強い。東京理科大と芝浦工大の合格者数は厚木より多い。川和の通学エリアの方が厚木のそれより東京に近いが、東京理科大と芝浦工大に通うのは厳しい。指定校推薦枠の違いか、ブランド志向の違いか、これも謎である。
小田原高校
東京理科 23(20)
芝浦工業 5(3)
東京都市 34(32)
工学院 14(12)
東京電機 8(4)
計84(71)
早慶(理工学部)の合格者数がゼロということはないと思うのだが。芝浦工大の合格者数が少ないのが目に付く。
多摩高校
早稲田 6
慶応 8
小計14
東京理科大 45(41)
他の大学は公表されていない。進路状況の資料は今一つ。
横浜緑ケ丘
早稲田 3
慶応 8
小計11
2024年度進路状況が公表されていない。
延べ合格者数について
国公立大学合格者数(≒進学者数)の6割が国公立大学理系学部進学者数、私立大学進学者数(卒業生数から国公立大学合格者数を差し引く※)の3割が私立大学理系学部進学者数と仮定する。1人あたりの私立大学理系学部合格数を2件と仮定すると、私立大学理系学部の延べ合格者数(仮定に仮定を重ねている)が算出される。※浪人する生徒は既卒生がちょうど補完する=現役進学率100%と単純に考える。
柏陽高校は学部ごとの合格者数を公表しているので、国公立大学合格者の理系割合を計算したところ、55.5%であった(横浜国大の都市科学部は文系カウントした。他にも微妙な学部はある)。この実数字を使って計算すると、延べ合格者数は262人になった。MARCH、東海大、日大、薬科大などの理系学部合格者数を加算すれば、述べ合格者数に近づくのではないかと思う。
延べ合格者数の推計値はベンチマークでしかなく、国公立大学進学率、文系理系の割合など、高校によって違うので、実際の延べ合格者数との差がその学校の特徴を表すのだと思う。