文理選択は難しい。子供(娘)には良い選択をしてもらいたい。最近、以下のような親子の会話をした。
父:
法学部は、弁護士とか裁判官を目指すか、東京都庁とか神奈川県庁とかの職員になるか、司法の世界や公務員を目指すのに向いている学部だよ。
子供:
司法の世界は、あまりロマンを感じない。公務員の仕事がつまらないとは思わないけど、給料が上がらないんでしょ。
正義の弁護士が主役のドラマや映画をもっと見せておくべきだった。アラバマ物語は幼少期に何度か見たけど、意味がわからなかったかな。父が税務調査官窓際太郎のファンであることは知っているが、影響なしか。
父:
そんなことはないよ。まぁ、年功序列的なとこはあるだろうけどね。
子供:
仕事をやっただけのearningがないと面白くない。
最近、英単語帳でearningが出てきたのかな。
父:
経済学部や商学部なら、金融機関が一番人気だと思う。銀行とか生命保険とかね。
子供:
仕事面白いの?
父:
そんなに面白くないと思う。
子供:
ふん(鼻で笑う)
このブログの読者ならわかると思うが、文系→メガバンク(営業)はお勧めできない。生保は文系理系を問わず微妙だ(少子化加速による市場縮小の影響が大きい)。
父:
文学部とか社会学部は面白いと思う。SNSの若者への影響とかね。ただ、一般企業に就職する場合は経済学部や商学部より不利になる。マスコミ、放送とか出版とかだけど、ここなら不利にはならないが狭き門だ。華やかな世界だからね。
子供:
ほんとに華やかなの?
父:
正直知らない。まぁ、就職に不利になるのを承知で目指すとなれば、一橋大学の社会学部とかいいけどね。しかし、ここは超難関だよ。東大の文IIIと変わらないだろう。横浜国大に都市科学部というのがあって、そこなら目指せるかもしれない。
子供:
それでいいじゃん。
父:
そんなに簡単に決めるなよ。面白い学部だからHPとか良く見た方がいいけどね。言っておくけど、全然簡単じゃないからね。
理系だと、情報工学は数学が超得意でないと厳しいし、機械工学って感じはしないよね。じゃ、生命科学はどうかとなると、マウスを扱えないでしょ。
子供:
この前、生物の授業で死んだマウスを見たけど、長いしっぽがだらんと下がっているのが超気持ち悪かった。
父:
そうだよね。そうなると、理系だと化学系しか残っていない。化学は地味に見えるけど、全てののモノは物質でできているからね。ミクロな領域なので、物理も関係してくるし。
子供:
物理、別に好きじゃないけど。
父:
え、そうなの。化学は?
子供:
化学は嫌いじゃないけど。
物理より化学が好きな人っているんだ。
父:
夏休み中に大学のオープンキャンパスに行って、自分がどの分野に向いているか、よく見極めた方が良いと思う。
理系の場合、学部を卒業してから大学院で2年を過ごして、メーカーに入って2年ぐらい経ったところで転職を考えても良い。実は、そこで文系の世界に行くこともできる。文系から理系に行くことはできないからね。
子供:
転職できるんだ。
そこに反応するか。
父:
できるよ。その方が面白いだろ。
ー数日後ー
風呂に入っていると、子供が脱衣場から話しかけてきた。
子供
A先生(塾の先生)も理系がいいって言ってた。
父:
なんでよ。
子供:
理系から文系には行けるけど、その逆はないからだって。
父親より塾の先生を信頼している。わかっているけど。
高2で文系理系に分かれる場合、クラス編成の問題があるので、夏休み明けの早い段階で文理選択をする学校が多いのではないかと思う。高1の夏休みは、将来を決める上で重要な1ヶ月になる。