公立ルートを行く

公立中学校で3年間を過ごし、高校受験を経験して、自分のベスト大学に進学する教育ルートの魅力を発信します

中学校卒業から高校入学までのトランジション

 自分は土曜日の午後3時台にドライブをする。その時、J-Waveでオンエアーされる「週末にオープンする図書館、BIBLIOTHECA(ビブリオシカ)」を聴く。毎回一つのテーマが選ばれ、図書館長の山口周氏がわかりやすく解説してくれる。図書館司書は長濱ねるさんだ。3月9日放送でのテーマは「トランジション(人生の転機・過渡期)」だった。

 午後4時から始まるオダギリジョーの「LIFETIME BLUES」がこれまた良い。しかし、自分のドライブは4時ちょい過ぎに終わるので、最初の一つか二つのエピソードしか聴けない。

 

 前置きが長くなったが、中学校を卒業した娘はまさにトランジションの最中にある。中学生でもないし、高校生でもない。友達とのカラオケや夕食。ディズニーランドにも、よみうりランドにも行く。娘は多くの友達と緩い距離感で付き合う。「勉強しろ」と一瞬心の中で呟いてみたが、声には出さない。一生にそう何度も訪れないトランジションの時期だ。

 

 番組で取り上げられた「トランジション」では、参考図書としてウィリアム・ブリッジズの「トランジション 人生の転機を活かすために」が紹介された。進学や就職といった人生の転機を迎えた時、いかにこれまでをうまく終わらせるかが大事になる。終わりの過程で生まれる空虚感から逃れようともがくのではなく、虚しさにどっぷり浸かり、自分が置かれている状況の意味を理解することが必要になる。これがこの本のメッセージのようである。

 

 娘は高校受験を終えて、虚脱感のようなものを感じているように見える。新生活に向けて必要な過程なのだと思う。

 

 神奈川県に住んでいるので、今まで気が付かなかったが、3月15日以降に公立高校の合格発表がある道府県が多い。公立高校の入学式は4月上旬なので、受験生にとってはトランジションどころではない。しかし、人生の大きな節目なんだから、公立高校の合格発表から高校入学式まで、第1希望校に合格してもしなくても、それまでの長いプロセスの結果を受け入れるのに1ヶ月程度の時間はあった方が良いと思う。