梅雨明けと同時に1学期が終わり、夏休みに入った。子供が公立高校に入り、この3ヶ月で気付いたことを一つ挙げるとすれば、高校の履修科目の多さだ。
定期テストは、4日間で5教科11科目(国2、社2、数2、理3、英2)の体力勝負になる。平均点は50点〜60点。90点を目指した中学校の時とは大きく違う。
このブログでは、教育課程表をよく取り上げるので、神奈川県公立上位校の履修科目がどうなっているかを整理しておきたい。
国語
高1では、「現代の国語」と「言語文化」の必修2科目を履修する。現代の国語は論理的な文章や実用的な文章、言語文化は上代(奈良時代頃)から近現代にかけての文学的な文章を取り扱う。
定期試験はこの2科目になる。
高2以降は、文系は「論理国語」「文学国語」「古典探究」を履修する。理系は「論理国語」と「古典探究」をコマ数を減らして履修するパターンが多い。
定期試験は2〜3科目になる。
社会
高1では「歴史総合」「地理総合」「公共」の必修3科目のうちの2科目を履修する。
定期試験は2科目になる。
高2では、残りの必修科目と→右側の1/2科目を履修する。
歴史総合 → 日本史探究、世界史探究
地理総合 → 地理探究
公共 → 倫理、政治経済
高2で文系理系に分かれる場合でも、極端に差は出ない。
高3では、文系は探究科目を履修する(コマ数は多い)。理系は、共通テストで受験する科目を選択履修する。
数学
高1では、「数学I」と「数学A」を履修する。
定期試験はこの2科目になる。
高2では、「数学II」と「数学B」を履修する。「数学C」は、学校によって高2で履修するパターンと高3で履修するパターンに分かれる。
定期試験は2科目または3科目になる。
高3では、国公立文系志望者は数学I、数学A、数学II、数学B、数学Cのうち、補強したい科目を選択履修する。理系では、理工学部を受験する生徒は「数学III」、私立の薬科大学や獣医学部などを受験する生徒は数学IIを履修する(コマ数は多い)。
理科
高1・高2で、「化学基礎」「物理基礎」「生物基礎」(必修3科目)を履修する。神奈川県の公立上位校では、高1で理科基礎3科目を履修するパターンが多い。
定期テストは3科目になる。
理科科目の履修順序:
化学基礎 → 化学
物理基礎 → 物理
生物基礎 → 生物
本来は、化学基礎、物理基礎、生物基礎、地学基礎のうち3科目を履修する。都立トップ校(進学指導重点校)は、地学基礎を加えた基礎4科目を履修する。
高2で文系理系に分かれる場合、文系コースでは理科を殆どやらない。理系コースでは、高1で基礎2科目履修の場合は、残りの基礎科目と化学を履修する。高1で基礎3科目履修の場合は、化学+物理また生物を履修する。
高3では、理系コースでは発展2科目(→右側の科目)を履修する(コマ数は多い)。国公立文系志望者は、共通テストで受験する基礎科目を選択履修する。
英語
高1では、「英語コミュニケーションI」と「論理・表現I」を履修する。
論理・表現が英語とは気付き難い。スピーチ、プレゼン、ディスカッションなどを行う授業だ。定期テストはこの2科目になる。
高2では、「英語コミュニケーションII」と「論理・表現II」、高3では「英語コミュニケーションIII」と「論理・表現III」を履修する。
情報
2022年度に必修科目として新設された。3年間のどこかで履修する。2025年度共通テストから試験科目に加わる。
総合的な探究の時間
2022年度に必修科目として新設された。SSH指定校や理数教育推進校の場合、この時間枠を学校独自の科目に当てる。
その他
高1・高2で保健・体育、芸術(音楽・美術・書道のどれか)、家庭基礎を履修する。体育は高3でもある。
生徒の自主性に任せる学校と面倒見の良い学校があるが、履修科目の多さを考えると、面倒見の良い学校の方が安心感がある。校風や教育方針はかなり重要になってくると思う。