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令和5年度進路希望状況を見る

 2023年11月27日に、神奈川県教育委員会から「令和5年度公立中学校等卒業予定者の進路希望の状況」が発表された。約400の公立中学校等の卒業予定者67,019人が調査対象で、調査期日は10月20日である。

 

 調査期日(10月20日)は、中3二学期の定期テストが実施される約3週間前で、10月の全県模試(10/22実施)の結果も分からない時期にあたるので、「現時点での希望を問われれば、この学校になる。」という程度の精度である。ただ、今年度の各校の人気状況はわかる。

 

 この調査結果は、仮内申が出始めるタイミングで公表され、12月第1週(12/4以降)には中学校に最終進路希望を提出しなければならないので、第1希望にする学校の希望者数を確認する親子は多いと思う。我が家も確認した。

 

高校(全日制)進学希望者 60,975→59,753

  前年比1,222人減。学校生徒数319人ベースで考えると、3.8校分に相当するので、減少規模は結構大きいように思う。

 

※括弧内数字は募集定員

横浜翠嵐(359) 945→939

 昨年並の希望者数を維持している。しかし、2024年入試選考基準が373型(内申3、学力検査7、特色検査3)になり、入試リスクが一段と高くなったので、ここから入試本番までの減少数は昨年より多くなると予想する(あくまで私の予想)。

 

湘南(359) 921→880

 2023年入試の入試平均得点460.8を見て、「横浜翠嵐と変わらないじゃん」ということで、希望者が減ったのではないか。仮内申が41−42になった生徒が他の進学重点校に一気にシフトするだろう。

 

 2024年度用「神奈川県高校受験案内」(声の教育社)の横浜翠嵐高校と湘南高校のページを見て、両校の2023年入試の合格ボーダーライン(学力検査ベース、内申は合格者平均と仮定)はそれぞれ452点、445点と試算した(あくまで個人的な試算)。学力検査440点では、(特色検査が超得意でない限り)不合格になると認識している。

 

柏陽(319) 504→470

 2024年入試選考基準が372型(学力検査7を採用)になり、川和、多摩、横浜緑ケ丘にシフトする受験生がいると予想していた。

 増えていたら困る。ただ、横浜翠嵐、湘南から同校に変更する生徒も多いと思うので、最終志願者数は読み難い。

 

厚木(359) 493→529

 2023年度大学入試で東大5人の現役合格者を出したので、増えると思っていた。

 2024年度大学合格実績が良ければ、人気度はさらに上がる。

 

川和(319) 516→441

 募集人員が358人から319人に減少したことが大きいと思うが、2023年度大学合格実績が良くなかったことも関係していると思う。

 横浜市青葉区と都筑区(富裕層地域)の支持基盤があるので、少々希望者が減っても、大した話ではない。

 

横浜緑ケ丘(279) 674→726

 この調査の後に、学力向上進学重点校に指定されることが発表されたので、この影響ではない。

 しかし、なぜこれほどの人気なのだろうか。ヘビー過ぎない教育プログラムで、現役で早慶に行くニーズが高いのかもしれない。

 

多摩(279) 635→640

 変動なし。

 進学重点校になって、最終倍率が2倍以上になったら、川崎市の中学生は大変だと思う。

 

小田原(319) 464→463

 変動なし。

 

希望ケ丘(359)666→573

 令和3年度は579なので、昨年が多過ぎなのかもしれない。

 

大和(279)466→450

 変動なし。

 

新城(269) 602→606

 変動なし。

 

市ケ尾(399) 665→585

 前年比80人減。隔年現象というわけでもない(令和3年は727人)。

 

海老名(399) 729→751

 2024年入試選考基準が37型(内申3、学力検査7)になったのに、人気は高い。

 

茅ケ崎北陵(279) 415→313

 いくらこの時期の希望状況とはいえ、前年から102人も減ると関係者は心配になるのではないだろうか。

 

相模原(279) 299→297

 相模原市の全日制普通科を志望する中3生は4,269人。希望者全員が市内と単純に仮定すると、その割合は6.9%になる。南区だと、相模原高校より大和高校を希望する生徒もいるので、妥当な線なのだと思う。相模原高校は勢力圏が小さい。

 相模原市と町田市は協定を結んで、両市内の公立中学校の生徒は、相模原高校、町田高校のどちらにも行けるようにしたら良いのではないだろうか。