内申39のあたりに二つのグループの境界線が走っている
公立高校を第一希望にする受験の場合で、最も難しい判断を迫られるのは、中3一学期の内申が39の生徒になるのではないかと思う。学力向上進学重点校および学力向上進学重点校エントリー校(以下、総称して進学重点校)を受験校にするか、ワンランク下のカテゴリの上位校にするか。中3二学期の内申が40以上に上がるケースと39維持のケースの両方を想定しながら、受験校について考えなければならない。
国公立大学現役合格率は、進学重点校とワンランク下のカテゴリの上位校との間で大きな差がある(非連続的に変化する)。この二つのグループの境界線は、ちょうど内申39のあたりに走っているように思えるのである。どちらのグループの高校に進むかで、高校入学後の勉強姿勢に大きな差が生じるものと想像する。
ワンランク下のカテゴリの上位校にすれば安全とはいえない
進学重点校を諦めて、ワンランク下のカテゴリの上位校にすれば安心というわけにもいかない。横浜北部・川崎地区を例にとれば、受験校を多摩高校から新城高校に変更したら安心かといえば、生徒本人と親にとって受験倍率が1.5倍もある新城高校なら安心とはとても思えない。
県央・県西地区については、海老名高校が37型(内申3、学力検査7)の入試選考基準を選んだことで、大和高校や希望ケ丘高校から海老名高校に受験校を変更すれば安心ということにはならなくなってしまったのではないか。
合格者平均で内申118、学力検査390点のあたりは空白地帯
縦軸に内申合格者平均、横軸に学力検査合格者平均を取り、公立高校をプロットすると、かなりはっきりとした右肩上がりの線(帯)になっていることが見て取れる(実際に作成してみると面白い)。そして、内申118、学力検査390点のあたりには数校しか存在していないことがわかる。つまり、進学重点校よりワンランク下のカテゴリの上位校は非常に少ないのである(従って、入試は高倍率になる)。
高校受験の天王山の戦いは中3二学期
高校受験の天王山の戦いは中3二学期である。定期テストが2回あり、学習評価機会が多い。高校入試過去問に入る時期でもあり、入試対策と学校授業の両方をマネジメントしなければならず、全ての受験生にとって最も苦しい時期である。ここで他の子よりも頑張れば、内申の1点、2点は上がる。この前提で受験校を想定したい。進学重点校にあと一歩で手が届く位置にいるならば、そこを何としても目指したい。それだけの価値があるからだ。最終的に内申点が上がらなかった時は、そこで冷静に判断しても遅くはない。