神奈川県公立上位校から、国公立大学にどの程度の割合の生徒が進学するのだろうか。各校の国公立大学現役合格率を調べてみた。
国公立大学現役合格率20%以上のトップ校
高校受験で入れる神奈川県公立トップ校は以下の8校になる。
横浜翠嵐、湘南、柏陽、厚木、川和、小田原、多摩、横浜サイエンスフロンティア
神奈川県の公立トップ校は、SSKH(横浜翠嵐、湘南、川和、柏陽の4校)に限定されるわけではない。学力向上進学重点校(以下、進学重点校)5校に加えて、学力向上進学重点校エントリー校(以下、エントリー校)である小田原、多摩の2校は、進学重点校と遜色ない大学合格実績を残している。また、高校から入学できる横浜サイエンスフロンティア(公立中高一貫校)は、進学重点校と完全に肩を並べる大学合格実績を残している。
エントリー校は、国公立大学現役合格率10%以上
以下の高校が該当する。
横浜緑ケ丘、光陵、希望ケ丘、横浜平沼、光陵、横浜国際、横浜緑ケ丘、横須賀、鎌倉、茅ヶ崎北陵、平塚江南、大和、相模原
※希望ケ丘は情報不足。
トップ層は5%、上位層は10%、これが自然な感覚
公立中学校のクラスに40人の生徒いたとする。クラスの中で勉強がすごくできる子として仲間から認知されるのは2人ぐらい、勉強がよくできる子として認知されるのは4人ぐらいになると思う。つまり、5%以内がトップ層、10%以内が上位層に相当するイメージである。これが自然な感覚である。公立トップ校の国公立大学現役合格率は20%以上であり、学校の中のトップ層と上位層は上位の国公立大学に合格する。エントリー校の国公立大学現役合格率も10%以上であり、上位層は国公立大学に合格する。
ところで、横浜翠嵐高校の場合は、上位10%が東大、上位20%が難関国公立大学に合格する。上位20%あたりの子は、恐らく上位層(10%以内)の子からは勉強ができる仲間とは認知されていない(普通レベル)。それでも、難関国公立大学に合格するのである。
高校に入ってからどの層に入るか
高校には同じような学力の子が入ってくるわけだが、そこでまたトップ層、上位層が形成される。入学時の差がそのまま継続するのだろうか。高校受験を通じて「自学力」を獲得した子とそうではない子の間で先ず大きな差が生じる。高校の授業は中学校の授業よりも遥かに難しいので、予習・授業・復習のサイクルが確立していないと、だんだんわからなくなってくる。中学生の時よりも遊びの誘惑が多いので、自己管理能力が重要になる。実は、2月28日の公立高校合格発表から高校入学式までの間の1ヶ月間の過ごし方でも、かなり差がつくと思う。
国公立大学現役合格率10%以上の公立上位校に進学し、そこでまた上位10%以内の上位層に入り、国公立大学に進学する。これが理想的な公立ルートである。
補記:
このブログの中で、ある時には公立トップ校といってみたり、またある時には公立上位校といってみたり、定義が曖昧な印象を受ける読者もいると思う。自分の中では、以下のように使い分けている:
首都圏トップ校:
横浜翠嵐、日比谷
公立トップ校:
進学重点校、エントリー校の中の上位校
公立上位校:
進学重点校、エントリー校
エントリー校にあと一歩の高校