令和7年度総合型選抜学生募集要項が公表されたので、記載内容を更新。
東京農工大学総合型選抜(SAIL入試)の2025年度入試日程は、出願期間:9/2〜9/9、第二次選考:9/27、合格発表:11/1の短期決戦。
SAILは「みなさんのやる気と意欲を伸ばし、科学者・技術者としての船出(SAIL)に必要な4つの能力を養います。」から来ている。4つの能力は、STUDY(学習力)、ANALYSIS(分析力)、INNOVATIVE DESIGN(企画設計力)、LOGICAL PRESENTATION(論理的発信力)である。
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募集人員
生命工学科 7人
生体医用システム工学科 6人
化学物理工学科 5人
機械システム工学科 5人
知能情報システム工学科 7人
化学物理工学科が1人増。
SAIL入試の概要
第一次選考は書類審査、第二次選考は面接(プレゼンテーション及び質疑応答)。書類審査の対象は、志望理由書、特別活動レポート、調査書の3点。学科によって志願者評価書(推薦書に相当)の提出が求められる(機械システム工学科と知能情報システム工学科は不要)。
特別活動レポートの内容に関しては、SSHの課題研究や部活動で行なった研究のレベルで良さそう。基礎学力は調査書で評価されることになる。
2024年度入試結果
生命工学科
募集7人、受験18人、合格5人(3.6倍)
生体医用システム工学科
募集6人、受験5人、合格2人(2.5倍)
化学物理工学科
募集4人、受験9人、合格6人(1.5倍)
機械システム工学科
募集5人、受験17人、合格4人(4.3倍)
知能情報システム工学科
募集7人、受験15人、合格9人(1.7倍)
募集人員は少ないが、受験者も少ない。一般選抜前期日程の実質倍率(工学部全体)2.5倍を基準にすると、生命工学科と機械システム工学科の倍率は高い。化学物理工学科と知能情報システム工学科の受験倍率は2倍を切っている。
国立大学の総合型選抜の志願者は意外と少ない。総合型選抜が志願者に求める活動実績と一般選抜の準備が両立し難いことが理由の一つだと思う。また、8月に総合型選抜出願準備に時間を使うか、一般選抜に向けた勉強を加速させるか、ここは難しい判断になる。
応用化学科か、化学物理工学科か
応用化学科はどの大学の工学部にも設置されている定番の学科だが、化学物理工学科は聞いたことがない。どうも設置されてから10年も経っていないようだ。総合型選抜を実施する学科に応用化学科だけが入っていないのが不思議だったが、人気があるからだと思う。それに対して化学物理工学科はまだ人気がなさそうだ。
2024年度一般選抜前期日程の合格最低点を見ると、応用化学科が1110.5点(1800点満点)で全学科中トップ、化学物理工学科が1064.4点で全学科中最下位だった。この差2.5%はかなり大きい。
化学物理工学科のカリキュラムは魅力的にしか見えない。ビッグチャンスだと思う。