公立ルートを行く

公立中学校で3年間を過ごし、高校受験を経験して、自分のベスト大学に進学する教育ルートの魅力を発信します

高1で知る!千葉大学園芸学部は食と緑の総合学府

 千葉大学は1949年に新制国立大学として設立され、現在では10の学部を擁する総合大学である。THE日本大学ランキング(Times Higher Education)で第19位にランクされている。超難関の医学部が先ず思い浮かぶ。2024年度に情報・データサイエンス学部が新設される。この学部にも興味がある。しかし、今回は、1949年に発足した時からある園芸学部にフォーカスしてみたい。

 

園芸学部とは

「食と緑」の総合学府。「園芸」と「ランドスケープ」を専門領域としており、国立大学で園芸学部と名の付く学部は千葉大学にしかない。1年生は西千葉キャンパス、2年生から松戸キャンパスで学ぶ。

 植物に特化した農学部と考えておくことにしたい。

 

アドミッションポリシー

 教育理念は、「自然との調和、生物及び緑地環境を対象とする教育・研究を通して豊かな人間性を涵養すること」。

 

 求める学生像は、『「食と緑」の領域に好奇心をもって取り組み、新しい発見と創造にチャレンジする意欲のある人。』※1つ目に挙げられている。

 

4学科7プログラム

園芸学科
 栽培・育種学プログラム
 生物生産環境プログラム

応用生命化学科
 応用生命化学プログラム

緑地環境学科
 緑地造園学プログラム
 緑地科学プログラム
 環境健康学プログラム

食料資源経済学科
 食料資源経済学プログラム

 

 2007年に現在の4学科制になった。学部案内では、重複受精について研究する井川智子准教授(園芸学科)、リモートセンシング技術で森林をモニタリングし、世界の生態系を研究する加藤顕准教授(緑地環境学科)、農業と福祉の連携を研究する吉田行郷教授(食料資源経済学科)が紹介されている。

 農業をビジネスチャンスと捉えるなら園芸学科、食品等の研究開発に関心があるなら応用生命化学科、森林等の生態系について研究したければ緑地環境学科、農業をビジネスベースで考えたいなら食料資源経済学科、と娘にはとりあえず伝えようと思う。園芸学科と食料資源経済学科が結びつくと、園芸産業創発学プログラムになるということか(次回取り上げる予定)。

 

一般選抜

募集人員:
(前期/後期)

園芸学科 44/9
応用生命化学科 20/7
緑地環境学科 46/11
食料資源経済学科 23/2
 計133/29

 

大学入学共通テスト利用科目:

国語 100点
地理歴史・公民(1科目)50点
数学(2科目)100点
理科(2科目)100点
外国語 100点
 計450点

 5教科7科目。食料資源経済学科については、地理歴史・公民から2科目を選択し、物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎から2科目を選択するパターンがあり、高校で国立文系コースを選択している生徒も受験できる。

 横浜国立大学の都市科学部もそうだったが、理系学部の中に文系寄りの学科あるのは面白い。様々な交流によって、複眼的な視点や思考が身に付くのではないかと思う。

 

個別学力検査(前期)

<園芸・応用生命化学・緑地環境>

数学(120分)300点
理科(100分)300点
英語(80分)300点
 計900点

 

共通テスト450点(33.3%)、個別学力検査900点(66.7%)の合計1,350点。共通テストボーダー得点率(河合塾)は、以下のとおり:

園芸学科 67%
応用生命化学学科 73%
緑地環境学科 65%

 

 個別学力検査の英語試験で、英検準1級以上・CSE 2300点以上だと30点加算される(但し、満点が上限)ので、英語を強みにしている受験生は有利だ。

 

<食料資源経営>

数学(80分)450点
英語(80分)450点

 理科なし。英語の加算の仕組みは同じ。ボーダー得点率は67%。

 

個別学力検査(後期)

<学科共通>

理科(100分)400点


 理科が得意なら合格チャンスあり。

 

入試制度の印象

「千葉大学に入れるチャンスが結構あるじゃん」というのが第一印象である。

 

 次回は、総合型選抜と園芸産業創発プログラムを取り上げたい。