希望ケ丘高校は、1897年に開校した神奈川県最古の公立高校だ。旧制第一中学校。現在の横浜市西区藤棚町をGoogleマップで調べると、野毛山動物園の少し北西にある。
1923年9月の関東大震災で校舎倒壊、1945年5月の空襲で校舎焼失。1946年に磯子区に移転し、1951年に現在地に移転した。
以下、希望ケ丘高校の教育課程、大学合格実績、入試難易度の順に見ていきたい。
教育課程の特徴
50分×6時限(ベース)。高1では、社会は地理総合と歴史総合、理科は科学基礎と生物基礎を履修する。高2で、日本史探求、世界史探求、化学から1科目を選択履修し、実質的に文系理系に分かれる。高3で正式に文系理系に分かれる。
SSH(スーパーサイエンスハイスクール)として、高1でSS Basic I(課題設定力や情報活用力を育成)とSS Basic II(言語能力や論理的思考力を育成)、高2で理数探求(課題研究)、高3でSS希望(課題研究発表)または理数探求(課題研究を深める)が設置されている。また、Scuolaセミナー&キャンプ(外部機関と連携したフィールドワークなど)がある。
Scuolaキャンプは夏休み中の2泊3日の宿泊研修を指すようで、今年の夏は京都大学飛騨天文台やスーパーカミオカンデなどを見学した。今の高校生は本当に羨ましい。
2024年8月に実施された全国高校教育模擬国連大会にも生徒7名が参加しており、こちらの活動も面白そうだ。
2024年度大学合格実績
2024年3月卒業生350人(募集人員比▲8人とした)+前年度卒業生のうち進学準備他43人=393人を分母として合格率を計算した。
参考記事:
神奈川進学重点校+YSFの筑波・農工・都立大合格圏(2024年度入試) - 公立ルートを行く
難関国公立大学合格者数13人(現役11)
難関国公立大学合格率 3.3%
筑波大(理系)合格圏 3.3%
浪人率12.6%(前年度数値)
2023年度は3人(現役3)
東大1名(+1)、北海道大3名(+2)、東工大2名(+1)、一橋大1名(+1)、筑波大2名(+2)、神戸大2名(+2)。
トップ10に入る生徒のレベルは高い。
準難関国立大学合格者数11人(現役10)
難関・準難関国公立大学合格率 6.1%
農工・電通大合格圏 6.1%
2023年度は24人(現役22)
横浜国大▲12が大きい。
国公立大学合格者数52人(現役44)
国公立大学合格率 13.2%
都立大(理系)合格圏 13.2%
2023年度は56人(現役51)
高校入試の難易度を考えると、国公立大学合格率20%でもおかしくない。生徒の自主性を重んじる校風は魅力だが、サボると本来の実力を発揮できなくなるから気を付けよう。
高校入試難易度
2025年度用神奈川県高校受験案内(声の教育社)に掲載された情報を利用。
2024年度入試倍率は1.32倍で、前年度の1.51倍から低下した。
入試選考基準は内申4、学力検査6、特色検査1の461型。合格者平均は、内申121.6、学力検査402.4点、特色検査50点、全県模試偏差値65.3。内申は前年度から▲1.8。学力検査は前年度から▲23.2点。
S値の合格者平均(各項目の平均を足し合わせた単純平均)は893点。第1次選考のS値ボーダーは850点とのことで、合格者平均とボーダーの幅は43点。
全県模試偏差値61、学力検査370点でもボーダーラインを少し上回っている。ボーダーラインがこんなに深いのか、自信はない。入学後のことも考えると、
全県模試偏差値63以上で入学したい。
公立高校の魅力が満載の学校だと思う。学力トップ層は最難関国立大学に進学し、スポーツが得意な生徒は運動部で活躍し、後夜祭で生徒全員が盛り上がる。男女比率はほぼ50対50。