横浜サイエンスフロンティア高校は、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)のチャンピオン校だ(2年連続で文部科学大臣賞受賞)。国際科学オリンピックで活躍する生徒も多い。
教育課程の特徴
100分×2時限+50分×3時限。通常のSSH指定校で理系コースだけにしたものと考えて良いと思う。論理的思考力とコミュニケーション能力の向上を目的として、国語と英語の授業では、少人数制・習熟別授業を展開している。2年次に全員参加の海外研修(マレーシア)がある。
理系コースとしては、すごくいいんだと思う。
2024年度大学合格実績
2024年3月卒業生230人×(1+前年度卒業生浪人率21.8%)=280人を分母として合格率を計算した。
難関国公立大学合格者数45人(現役37)
難関国公立大学合格率16.1%
筑波大(理系)合格圏 16.1%
前年度(45人、うち現役37)から少し増えた。東大、北大、東北大、東工大で約7割を占める。筑波大は3→4人。一橋大合格者もいる。
準難関国立大学合格者数32人(現役30)
難関・準難関国公立大学合格率 27.5%
農工大合格圏27.5%
前年度(27人、うち現役23)から少し増えた。農工大は1→7人。
国公立大学合格者数122人(現役105)
国公立大学合格率 43.6%
都立大(理系)合格圏43.6%
前年度(114人、うち現役96)から少し増えた。都立大は5→9人。横浜市大の合格者も多い(11→8人)。
中受組の卒業生が2023年度入試から加わった。東大合格者の増加(1→4→6人)は中受組によるものかもしれない。また、最大の特徴は、国公立大学総合型・学校推薦型選抜の合格者数(21人)の多さだ。なんと東大合格者(1人)がいる。複数合格者の大学は、東工大(4人)、横国大(4人)、農工大(3人)、横浜市大(3人)。
高校入試難易度
2025年度用神奈川県高校受験案内(声の教育社)に掲載された情報を利用。
2024年度入試倍率は1.59倍で、前年度の1.53倍からわずかに上昇した。
入試選考基準は内申3、学力検査7、特色検査2の372型。但し、内申は数学・理科・英語を各2倍、学力検査は数学・理科を各2倍とする重点化がある。
合格者平均は、内申118.9、学力検査415.7点、特色検査約88点、全県模試偏差値67.5。入試選考基準で学力検査の比率を上げた影響で、内申は前年度から▲1.5。学力検査は前年度から▲17.1点。
S値の合格者平均(各項目の平均を足し合わせた単純平均)は1022点。第1次選考のS値ボーダーは995点とのことで、合格者平均とボーダーの幅は27点。
合格者平均から▲24点(S値1200点満点の2%)が安全ライン(ほぼ間違いなくボーダーの上にいる水準)と考えているが、ボーダーラインとあまり変わらない。
一見すると、内申は110台後半、全県模試偏差値は67で十分ということになるが、重点化が気がかりだ。数学の試験は1問取れたか取れなかったかで偏差値がブレる(順位が変わる)。特色検査は学校独自の問題が出される。合格者平均88点は正答率44%であり、タフな試験だ。
内申120(数学と理科は5)、全県模試偏差値68は欲しい。
合格者平均の実力を持って受験し、数学・理科の得点や特色検査得点の下振れは安全ラインまでの幅でカバーするのが基本プラン。数学・理科で合計5点、さらに特色検査で7点の下振れまでならカバーできる。