公立ルートを行く

公立上位校から学歴ピラミッドのスイートスポットへ

なぜ社会工学が筑波にあるのか

 高2の娘に対して、最適な進学先と推奨してきたのが、筑波大学の社会工学類だ。

 

 これまで、筑波より上位のランクで、文理融合型の学部がないかと探してきたが、どうしても見つからなかった。

 

 自分の中で「真の文理融合型学部」と呼べる条件は少し厳しい。

 学部の看板や理念がどうであれ、入学者全員が高校で数IIIを履修していることが要件だと思っている。理系と文系に分かれてカリキュラムが用意されているようでは、それは「融合」ではなく、「並列」だ。

 

 では、なぜ筑波には社会工学類があって、旧帝大など他の難関国立には、似たような学部が存在しないのか。

 

 おそらくだが、日本の大学の入試制度において「文系と理系はきっちり分けるべき」という前提があって、旧帝大はその前提を維持する側に立っているからだと思う。

 一方で筑波大学は、戦後につくられた新しい大学であり、いい意味で“実験台”のような役割を担ってきた。だからこそ、文理融合型の先駆的な学部が生まれたのだろう。

 

 いま、AIの登場によって、時代はかつてないスピードで動き始めている。

 そんな中で、筑波は旧帝のような“ブランド”に寄りかからないぶん、柔軟で、変化に対応しやすい。

 実際、外国人留学生の比率や、推薦入試の割合を積極的に増やすなど、従来の国立大学にはない方向性を打ち出しつつある。

 

 興味深いのは、大学受験業界の中で、筑波は“難関国立”とはみなされていない一方で、国の制度上は、北海道大学よりも先に「指定国立大学法人」に選ばれている、という事実だ。

 

 つまり筑波大学は、大学入試的にはチャレンジしやすく、しかも革新性を備え、新しい時代とシンクロしている大学だ。

 これを「狙い目」と呼ばずに、何と呼ぼうか。