国立大学工学部の学校推薦型・総合型選抜の概要を見ていく。
各大学が公表している募集要項の内容を自分なりに理解し、大まかな傾向を整理したものです。各大学の公式見解を示すものではありません。この点についてご留意ください。
Aタイプ:特別な活動実績が必要な大学
東京大学と京都大学が該当する。共通テストは基礎学力確認の目的で利用され、概ね80%取れればOK。
大阪大学は、文系学部は総合型選抜、理系学部は学校推薦型選抜を実施する。工学部と基礎工学部で違いがあり、Aタイプに該当するのは工学部になる。共通テストは基礎学力の確認に利用すると明記されている。募集要項を読むと敷居が低そうな印象を受けるが、やはり特別な活動実績が必要な入試制度だと思う。
東京科学大学の総合型選抜(理学院と情報理工学院)はAタイプに該当する。第1次選考では活動実績報告書の内容を重視する(共通テスト成績は基礎学力の判定のために用いる)と記載されている。
アピールできる活動実績を有することが大前提の入試制度。
Bタイプ:共通テスト&高校成績重視の大学
大阪大学基礎工学部はこちらに該当する。選考は、出願書類、共通テスト成績、口頭試問の結果を総合して行うとしている。
名古屋大学の選考方法も大阪大学とほぼ同じで、配点は公表されていない。
東北大学のAO入試III期(共通テストを利用する総合型選抜)は配点を公表しており、共通テスト76%、筆記試験8%、面接(出願書類の評価を含む)16%となっている。国際科学オリンピックやSSHでの実績は有利(面接の中に反映される)に働くことは間違いないが、それが合格の要件ということではないと思う。
東京科学大学の総合型選抜(工学院、物質理工学院、生命理工学院)と学校推薦型選抜(生命理工学院)はBタイプに該当する。第1次選考では、共通テスト成績で募集人員の1.5-2倍まで絞ると記載されている。出願時に活動実績報告書の提出は求められていない。
Bタイプは、高校の成績優秀層を受け入れるのが狙い。国立大学版指定校推薦(但し、大学が最終選考)と呼びたい。(面接では、何に取り組んできたのかを聞かれると思うので、共通テスト成績と評定平均が良ければいいということではない。)
筆記試験&高校成績重視の大学の大学
共通テストを利用しない代わりに筆記試験を課す。
東北大学のAO入試II期(共通テストを利用しない総合型選抜)の配点は、筆記試験50%、面接(出願書類の評価を含む)50%。
出願要件として、学習成績概評A段階(評定平均4.3以上)が入っている。活動実績も関係してくるが、Bタイプ寄りと判断する。
筑波大学(理工学群)の学校推薦型選抜も共通テストを課さない。1日目に小論文試験、2日目に面接を実施する。高校からの推薦内容、小論文、面接のそれぞれが重要なウエイトを持つ入試制度になっている。
東北大学よりもさらにBタイプ寄りと判断する。
後期日程重視の大学
九州大学は、後期日程の募集102人(13.1%)、総合型選抜II の募集47人(6.0%)。
北海道大学は、前期日程(総合入試)の募集 1,044人(2年次に工学部と理学部に振り分けられる)。工学部後期日程の募集は139人、総合型選抜(フロンティア入試)の募集は33人。
横浜国立大学は、後期日程の募集248人(36.4%)、総合型・学校推薦型選抜(共通テストあり)の募集66人(9.7%)。
千葉大学は、後期日程の募集104人(19.3%)、総合型選抜の募集29人(5.4%)。デザインコース(共通テストあり)20人、物質科学コース(共通テストなし)9人で、学科も限定的。
東京農工大学は、後期日程の募集189人(36.3%)、学校推薦型・総合型選抜63(12.1%)。学校推薦型選抜は共通テスト利用あり、総合型選抜(SAIL入試)は共通テスト利用なし。
電気通信大学は、後期日程の募集270人(36.0%)、学校推薦型・総合型選抜(共通テスト利用なし)の募集126人16.8%)。
横国、農工、電通の3大学については、後期日程の募集を多めにしているが、学校推薦型・総合型選抜は狙い目だと思う。横国と農工の学校推薦型選抜は、共通テスト後に出願できる。