公立ルートを行く

公立上位校から学歴ピラミッドのスイートスポットへ

国立大学経済学部の学校推薦型・総合型選抜(2026年度版)

 今年、早慶理工学部の入学ルートを見て、指定校推薦で入学する生徒の割合が結構高いことに気付いた。2025年度入試では、早稲田3理工が約25%、慶應理工が20%であった。

 一般選抜ルートの割合を高くしても良さそうなのにと思ったが、要は高校の成績優秀層を受け入れたいのだと思う。文理両方の科目に加えて副教科でも好成績でないと評定平均は高くならない。母集団の一定割合をこのタイプの生徒にしたいという意図が伺える。

 それでは、国立大学の学校推薦型選抜はどうなっているのかだが、同じ大学でも学部によって入試制度は違うので、今回は経済学部にフォーカスしてみていきたい。

 

 各大学が公表している募集要項の内容を自分なりに理解し、大まかな傾向を整理したものです。各大学の公式見解を示すものではありません。この点についてご留意ください。

 

Aタイプ:特別な活動実績が必要な大学

 東京大学と京都大学の学校推薦型選抜が該当する。東大の募集人員は全体の3%弱でしかない。京大の募集人員は全体の10%程度なので東大よりは門戸は広いが、特別な活動実績が前提になる。共通テストは基礎学力を確認する目的で利用され、概ね80%取れればOK。

 一般選抜では、80%後半から90%台の共通テスト得点率が要求されることを考えれば、特別な活動実績がその差を十分に補うということだ。尚、東大は面接あり、京大は面接なし。

 

Bタイプ:共通テスト&高校成績重視の大学

 東北大学のAO入試III期、名古屋大学の学校推薦型選抜、九州大学の総合型選抜II、神戸大学の学校推薦型選抜が該当する。募集人員もそれなりに多く、経済学部の募集人員に対する割合は、東北26.2%、名古屋19.5%、九州15.6%、神戸18.5%となっている。

 配点が公表されているのは東北大学のみで、共通テスト78%、面接(出願書類の評価を含む)22%となっている。特別な活動実績があれば有利になることは間違いないが、学校での学や部活動など充実した高校生活を送ってきたどうかを見るのではないかと思う。

 早慶理工学部が指定校推薦で高校の成績優秀層を受け入れたいのと同じ狙いだと思う。国立大学版指定校推薦(但し、大学が最終選考)と呼びたい。

 

AタイプとBタイプの中間の大学

 大阪大学の総合型選抜が該当する。募集人員は全体の10%。公表されている配点構成は、共通テスト50%、出願書類25%、面接25%となっている。

 敷居が東大・京大より低そうに見えてやはり高い入試制度だと思う。

 

後期日程重視の大学

 北海道大学の経済学部は、総合型・学校推薦型選抜の募集なし。横浜国立大学経済学部と千葉大学法政経学部は総合型選抜での募集はあるものの、学部全体の募集人員に占める割合はそれぞれ5.8%、1.4%と低い。

 北大・横国大・千葉大に共通するのは、後期日程の募集を多めにしていること。

 

独自路線の大学

 筑波大学の社会・国際学群の学校推薦型選抜は共通テストを課さない。基礎学力をどこで見るかとなると、高校での成績と小論文試験しかない。また、小論文試験(社会学類90分、国際総合学類120分)の後、午後に面接を実施する。高校からの推薦内容、小論文、面接のそれぞれが重要なウエイトを持つ入試制度になっている。

 やはり、国立大学版指定校推薦だと思う。

 

 一橋大学経済学部の学校推薦型選抜も独自路線をゆく。公表されている配点構成は、小論文40%、共通テスト33.3%、面接20%、推薦内容5.3%、自己推薦内容1.3%となっている。共通テストより小論文のウエイトが高い。募集人員は全体の5.8%と限定的。出願要件がエグい。英検だと1級合格が前提。

 タフな入試制度。