シリーズ第1回は、筑波大学 社会・国際学群の学校推薦型選抜、シリーズ第2回は、社会学類のカリキュラムと進路を確認した。
シリーズ第3回は、国際総合学類のカリキュラムと卒業後の進路を確認する。
カリキュラム
国際社会で活躍する人材の育成が目標。国際関係学と国際開発学の2つの主専攻があり、国際政治・国際法、経済学、文化・社会開発、情報・環境の4分野が主専攻を横断する構成。
「国際総合学類履修ガイド」(以下、履修ガイド)が学生向けに発行されているが、ごちゃごちゃしているので、ポンチ絵的に単純化してみる。
<国際関係学主専攻>
教育目標は、現代の国際問題を学際的(政治学・経済学・社会学・文化人類学などの分野横断的)に考察し、各種政策を評価する能力の養成。
主な専門科目:
(重要そうなのを主観的に選んでみた)
国際政治・国際法分野:
国際政治学、安全保障論、国際法、国際人権と法、国際機構論
経済学分野:
国際貿易論、国際金融論、公共政策分析、公共経済学
文化・社会開発分野:
国際文化論、言語人類学
<国際開発学主専攻>
履修ガイドの表現をそのまま借用すると、教育目標は「実社会において「創造・選択」する際に必要となる知識や能力を養う」となる。これはわからん。
主目的は、発展途上国の経済開発や教育インフラ等の社会開発を支援する人材の養成で、補助的な目的として、情報・環境問題に文理融合的なアプローチで取り組む人材の養成と読む。あるいは、主目的についても、情報・環境の要素が強くなってきて、この分野の理解が必要になってきているということかもしれない。
経済学分野では、主に発展途上国の開発に伴う諸問題を取り扱う。
文化・社会開発分野では、途上国の社会開発に関わる問題の分析や政策評価手法などを学ぶ。
情報・環境分野のうち、情報分野では情報通信の技術的・理論的側面を学ぶ。環境分野では、人間社会を取り巻く環境問題を解決するために、工学的・経済学的アプローチに基づく手法を習得する。
ただし、情報・環境分野は幅広く、他の学群・学類(社会工学類など)の授業も奨励されており、学生にとって高いハードルの教育目標になっている可能性がある。
主な専門科目:
(重要そうなのを主観的に選んでみた)
経済学分野:
国際開発論、開発途上国における諸問題、開発と金融
文化・社会開発分野:
国際文化論、人類学特講、言語人類学、社会開発論、社会人類学
情報・環境分野
基礎科目として、情報科学、応用数学、データ解析、計量経済学
卒業後の進路
学類HPの「卒業生からの一言」をクリックすると、OB達の卒業後の様々な生き方がわかる。
金融機関向けシステム開発のプロジェクトマネージャ。国籍の異なるプロジェクトメンバーとの協働において、国際総合学群で学んだ経験が生きているという。
防衛省の事務官として日本のインテリジェンスを担うOB。国際協力機構(JICA)の職員として、日本が実施する開発援助の実務を担うOB。赤十字国際委員会(ICRC)の国際救援職員で、紛争地域で活動するOB。外務省職員として、核軍縮に取り組むOB。
国際総合学類は、国際的な活動の最前線を担う人材の養成・輩出に貢献してきた学類であることがわかる。文系の学部学科で、これほどまでに大学での学びと進路が直結していることに驚く。
シリーズ第4回は、社会・国際学群と早稲田大学政治経済学部の併願について考える。