高校が公表する国公立大学合格者数。大学受験の実態を掴むためには、国公立大学受験者数も知りたい。神奈川県の進学重点校で受験者数まで公表している学校はない。関西のある公立上位校(進学重点校と同等レベル)が受験者数と合格者数を公表していて、大変参考になる。
生徒数を上回る国公立大学受験者数
1.3倍ぐらい。生徒の8割(卒業生数を1とすれば0.8)が国公立大学を受験すると仮定すると、中期・後期日程を受験する生徒が0.5もいることになる。
現役生の合格率
京都22%、大阪37%、神戸28%、大阪公立28%。国公立大学の入試倍率は3倍程度なので、驚く数字ではないものの、合格率はもう少し高いと想像していた。
既卒生の合格率
京都57%、大阪52%、神戸57%、大阪公立51%。既卒生の方が現役生よりも慎重に受験校を選んでいることが見て取れる。しっかり見極めれば、合格率は50%以上になることを示しているように思う。
浪人率が10%台前半以下の公立上位校(つまり、現役志向が強い高校)の場合、国公立大学受験者数は合格者数の2倍程度(つまり合格率50%)と考えても、そんなに実態と乖離していないと思う。一方で、浪人率が10%台後半から20%台(さらに30%以上)の高校(難関国立大学志向が強い)になると、受験者数の推定はちょっと難しくなる。
数字を使わせてもらった関西の公立上位校の浪人率はわからない。既卒生の国公立大学合格者数÷現役・既卒生の国公立大学合格者数が30%を超えているので、浪人率は高いかもしれない。
余談
ふと気付いたことだが、関西圏の公立上位校の方が首都圏の公立上位校よりも浪人率が高いかもしれない。
京大、阪大、神戸大、大阪公立大の存在感が大きく序列がはっきりしていて、早慶ポジションの私立大学が存在しないことが理由。
大阪公立大に合格できそうなら神戸大、神戸大に合格できそうなら阪大を目指してしまいそうだ。「自分のベスト校戦略」的にはよろしくない。
東日本の大学(東大を除く)はもう少し緩やかというかフラットな関係になっているように思う。