公立ルートを行く

娘が選んだのは公立ルートだった。親は制度と現実を見てちょっと整えるだけ。

学びは楽しむもの、受験勉強は頑張るもの

 受験勉強をいつから開始するか。大学受験塾のサイトなどでよく見かける問いだ。日常の学習と受験勉強は違うものなのか、ずっと疑問に感じていた。今回のタイトルは、高2娘が最近呟いた言葉だ。

 

 数学II・Bの入門問題精講(池田洋介著)を読んでいると、「あぁ、これが学びか」と思う箇所が随所に出てくる。統計的な推測の章で、「正規分布は二項分布の極限として現れる確率分布」という話が出てくる。二項分布でnが十分に大きいときは、期待値np、分散np(1-p)の正規分布で近似できる。正規分布を標準化すれば、標準正規分布表を使うことができる。標準的な演習問題を解いて、二項分布から標準正規分布表を使うまでのステップを習得するのが学びの領域ではないかと思う。

 標本平均は確率変数とみなすことができて正規分布に従う、という話もハイライトの一つだと思う。

 こういったことを理解できたら、そりゃ楽しい。学びはまさに楽しむものだ。

 

 入試問題になると、合否を分けるのが目的なので、ムズい問題に取り組まなければならない。でも、学びを楽しんだ後なら、頑張って取り組むことができる。これが受験勉強の領域ではないかと思う。

 

 参考書ルートは、参考になる部分もあるが、「学び=楽しむもの」の部分が欠落している。「受験勉強=参考書ルートに従う」だけだと、楽しさゼロになってしまいそうだ。

 

 受験勉強のモチベーションをどう維持するかという話もよく出てくる。これも結局、学び=楽しむものが先にあれば、あまり問題にはならない。