共通テストから見ていこう。
一橋(経済学部と商学部)は、国語、地歴・公民2科目、数学2科目(数IA、数IIBC)、理科1科目(基礎2科目または発展1科目)、英語、情報の7教科8科目。地歴・公民が2科目なので、理系だと厳しい。
筑波社工は、国語、地歴・公民1科目、数学2科目、理科1科目、英語、情報の6教科7科目。理工学群に属しているのに理科1科目(しかも基礎2科目でもOK)。共テに限れば、文系でも受験できる。
2次試験(個別学力検査)はどうか。
一橋(2日制)は、国語(100分)、数学(120分)、英語(120分)、地歴(120分)。
筑波社工は、英語(120分)、数学(120分)。
一橋を受けるには、地理探究・日本史探究・世界史探究のいずれかを高いレベルで仕上げ、数IIIは不要だが、数IA・数IIBCのムズい問題に対応する必要がある。
経済学部か商学部に進む場合、数IIIを履修しないのは大学入学後にデメリットになる。マクロ経済学でDSGE(動学的確率的一般均衡モデル)、ミクロ経済学や経営学でゲームの理論を学ぶのが大変になる。
筑波社工を受けるには、数IIIは必須だが、社会は共テの公民1科目を仕上げればOK。
筑波社工の方が、受験に必要な勉強量は少なく済む。それでいて、数IIIを習得するので、大学数学には対応し易い。
文系最高峰の一橋を目指すと、受験に必要な勉強量は多いのに、高校で数IIIを学ばないから大学入学後にそれがハンデになる。あんまり知られていない(と思われる)筑波社工を目指すと、受験に必要な勉強量は一橋より少なくて良く、数学という武器を手に入れることにつながっていく。
高校の教育課程で理系しか数IIIを学ばない仕組みからきている。