高校数学では、数IIで複素数、数学Cで複素数平面を学ぶ。
正直、I、II、III、A、B、Cとかどうでもいいんだけどね。高校数学の指導者でないと、単元移動の時系列推移はわからないだろう。
虚数の英訳はimaginary numberで、想像上の数という意味だ。虚数は物理的に何を表しているのだろうか。数学の世界だけに存在する数なのだろうか。長い期間、疑問に思ってきた。
二次方程式の解の公式に√b^2-4acが出てくる。ルートの中がマイナスなら実数解を持たないが、複素数にまで範囲を広げると解が存在する。√-1=iだから。
複素数にまで範囲を広げる意味はわからない。
16世紀のイタリアでタルタリアという数学者が三次方程式の解の公式を発見し、この中に虚数が入っていたことで、虚数は正式に誕生したとされる。但し、カルダーノという人がタルタリアを騙して自分のものとして発表したので、カルダーノの公式と呼ばれるようになった。二次方程式の解の公式と違って、三次方程式の解は超ムズいから習わない。
e^ix =cosx + isinx。オイラーの公式(18世紀)で、指数関数と三角関数が虚数によって関係付けられる。計算は指数関数で行い、最後に三角関数に戻るような芸当ができる。ただ、虚数が物理的な何かを表しているわけでない。
シュレーディンガーの波動方程式(1926年)には虚数が入っている。半導体の中の電子のトンネル効果は虚数を前提にしないと説明できない。
この辺りまでくると、素人としては「虚数は物理的な何か(実態)を表しているでしょ」となる。
自分の子供は女子一人。もし男子だったら、星一徹が飛雄馬に大リーグボール養成ギプスをはめてスパルタ教育をしたように、幼児期から理数教育を施し、大学では物理学科に進ませて、自分の疑問に答えさせたかもしれない。
娘で良かった(笑)。