小学校低学年の頃、正義の味方である弁護士に憧れた。どうしてもドラマの名前を思い出せないのだが、そのドラマに司法試験に落ち続ける万年浪人の男性が出てきて、弁護士になる気が完全に失せた。
やはり子供の頃、ニュースで東京地検が家宅捜査に入るシーンを見て、あんなにたくさんのダンボール箱を持ち運びするのは疲れそうだし、段ボール箱の中の書類を全部読むのはもっと疲れそうだと思った。元来が怠け者なのかもしれない。
自分が子供の頃の司法試験合格率はかなり低かった。2-3%だったのではないかと思う。2006年に新司法試験が導入され、2010年代に入ると合格率は跳ね上がった。2024年の合格率は42%と高い。
しかし、厄介なことに合格順位が与えられるようだ。国内有数の弁護士事務所に入るには、上位の合格順位でないと難しいと思う。東大法学部在学中に司法試験に上位で合格したような文系世界のチャンピオンがひしめいている。
今の時代にもし自分が弁護士になるなら、ハラスメントやコンプライアンスの分野を専門にしたい。ジャニーズ、フジテレビ、宝塚、オンラインカジノ。全部、この分野だ。
大企業のクロスボーダーM&Aを手がける企業法務の専門家になるには、文系世界のチャンピオンになる必要があるかもしれない。一方で、ハラスメントやコンプライアンスの専門家になるには人間力が必要になる。
娘が幼少期の頃、グレゴリー・ペック主演のアラバマ物語の安いDVDをたまたま買った。そうしたら、娘がこの映画を何度も観た。ストーリーがわかっていたとは思えない。
そんなこともあって、娘が中学生の頃に「弁護士面白いかも」と水を向けたら、「法律には浪漫を感じない」とゼロ秒で却下された。東京国税局の陰の査察官である窓辺(窓際)太郎は中央大学法学部出身なんだけどね。