18歳人口の地域分布はアバウトに以下のようになっている。
関東 33%
近畿 18%
中部 17%
九州・沖縄 12%
東北 7%
中国 6%
北海道 4%
四国 3%
関東地方でトップ(第1序列)は東京大学。次(第2序列)は一橋大学(文系)と東京科学大学(理系)。その次(第3序列)の国立大学は関東地方の中に明確には存在しない。
関東地方の国立大学第3序列は空白地帯ということ。
本来は筑波大学がそこに位置付けられるべきだが、旧帝でも難関国立10大学でもないので、その位置にいない。
北海道大学入学者の出身高校地域分布は、北海道・東北35%、関東30%、中部14%、近畿12%、他9%。
北海道・東北地方の18歳人口の割合は11%と小さいので、関東地方から高校生が押し寄せる。
東北大学入学者の出身高校地域分布は、東北32%、関東39%、中部15%、他14%。
やはり、関東地方から高校生が押し寄せる。
東北大と北大が空白地帯(関東地方の国立大学第3序列)をカバーする構図になっている。しかし、東北大の理系学部は、第3序列から第2序列に向かっているように思う。そうなると、北大だけでは空白地帯をカバーしきれないので、筑波大がそこに入ってくる。
前回、筑波大と神戸大を比較してみたが、地域的に棲み分けされている。本当のライバル関係は筑波大と北大だ。
独自選定10社への就職者数(2024)は以下のとおり:
筑波大学
アクセンチュア24、野村総研9、アビームコンサル5、伊藤忠3、サイバーエージェント10、楽天グループ-(4人未満)、博報堂(DY含み)2、NTTデータグループ11、ドコモグループ10、ソニーグループ19
北海道大学
アクセンチュア18、野村総研14、アビームコンサル5、伊藤忠3、サイバーエージェント-(4人未満)、楽天グループ8、博報堂(DY含み)3、NTTデータグループ15、ドコモグループ12、ソニーグループ11
トヨタや日立製作所のような会社で比べると北大に分がありそうだが、上記10社で比べると五分五分だ。スタートアップ企業や新興企業への就職では、東京まで1時間で行ける筑波大に分があるかもしれない。
両大学の入試制度はかなり違う。北大の一般選抜は旧帝仕様で、筑波大の一般選抜は準難関仕様。北大には後期日程で東大・東京科学大などの前期日程不合格組が押し寄せるのに対して、筑波大には学校推薦型選抜で12月に合格を決めてしまう受験生がいる。
どっちがいいかね。いずれにしても面白いライバル関係だ。高校生にとっては選択肢が2つあって嬉しい。
(参考)
名古屋大学入学者の78%は中部地方出身、九州大学入学者の80%は九州・沖縄地方出身。
中部地方も九州・沖縄地方もそれなりの規模なので、地元から8割の高校生が集まってくる。強みでもあり、ローカル色が強くなるので弱みでもある。
近畿地方(中国・四国地方を含めると関東地方とほぼ同じ規模)の場合、トップ(第1序列)は京都大学で、次(第2序列)は大阪大学。そして次(第3序列)が神戸大学になる。
わかりやすい。