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高1で知る!筑波大学 理工学群 社会工学類〜一般選抜編〜

 前回のカリキュラム編に続き、今回は筑波大学 理工学群 社会工学類の一般選抜にフォーカスする。筑波大学の一般選抜は、総合選抜(入学時に学群・学類を決めず、2年時に各学群・学類に移行する入試制度)と学類・専門学群選抜(入学時に学群・学類が決まっている入試制度)の2種類ある。

 

総合選抜理系Iの概要

 共通テストは6教科8科目で理系フルコース。個別学力検査(2次)は数学、理科(物理は必須、化学・生物・地学から1科目)、英語の3教科(それぞれ120分)。配点割合は共テ950点、2次1500点(3教科各500点)の計2450点。

 

社会工学類選抜の概要

 前期日程の募集人員は60名。共通テストは6教科7科目(やや軽量)。個別学力検査(2次)は数学と英語の2教科(それぞれ120分)。配点割合は共テ1050点、2次1000点(2教科各500点)の計2050点。

 共テの理科は、化学基礎&物理基礎の選択も可能で、地歴公民の配点を200点と高くしている(総合選抜理系Iは100点)。但し、2次の数学は数IIIを含むので、理系コースでないと難しい。

 

学類・専門学群選抜との難易度比較
(河合塾ボーダー偏差値/共テ得点率)

 総合選抜理系I 57.5/77%
 社会工学類選抜 60.0/79%

 社会工学類選抜の偏差値が高いのは科目数が少ないため。共通テストの配点割合が高いため、ボーダー得点率も高くなる。

 

 総合選抜理系Iの合格最低点は1590点(2400点満点)。共テ配点900点×77%=共テ得点693点と仮定すると、2次は897点(得点率59.8%)。合格者平均は1703.4点で、共テ得点率79%と仮定すると、2次は992.4点(得点率66.2%)。

 得点率を見ると、問題レベルが難し過ぎず易し過ぎずといった感じがする。

 

 社会工学類選抜の合格最低点は1491点(2000点満点)。共テ配点1000点×79%=共テ得点790点と仮定すると、2次は701点(得点率70.1%)。合格者平均は1576.4点で、共テ得点率81%と仮定すると、2次は766.4点(得点率76.4%)。
 こちらは、2次の得点率が高い。

 

総合選抜理系Iの2年次の優先受入人数

 総合選抜理系Iの募集人員は154名。理工学群の優先受入が100名と多い。社会工学類の優先受入は15名。

 

 総合選抜理系Iで受けるか、社会工学類選抜(学類・専門学群選抜)で受けるかは、共通テスト、数学、理科、英語のそれぞれの得点力のバランスによるだろう。試験問題によって得点力は変わるので、過去問を解いて判断するしかない。

 しかし、総合選抜理系Iの方が有利な人は、社会工学類より他の学類(応用理工学類など)の方が合っていそうだし、社会工学類選抜の方が有利な人はこの学類が合っているように思う。総合選抜理系Iで入学して2年次に社会工学類に進む人は、1年次の間に志望変更したパターンが多いと推察する。