横浜市立金沢高校は1951年創立。2010年に横浜市教育委員会から進学指導重点校の指定を受けている。
以下、同校の教育課程、大学合格実績、入試難易度を見ていきたい。
同じ神奈川県だけど、金沢八景は遠い。歌川広重が描いた平潟湾の周りで、今も絵を描く人が多いので、歴史を感じることができる。
教育課程
50分×6時限。高1では、社会(地歴公民)は歴史総合と地理総合、理科は化学基礎と生物基礎基礎を履修する。高1で数IIに入る。高2では、物理基礎または地学基礎を選択必修する。また、地歴、芸術、理科から1科目を選択履修する。高3では文系理系のコース分けはせず、論理国語、英語、体育以外は選択科目になっている。
高2での地歴、芸術、理科からの1科目選択は大胆だ。
横浜市立大学との高大連携プログラムが魅力的だ。夏休み中の5日間に全編英語での講義(PE:Practical English)が行われる。高大連携講座を受講することもできる。サンディエゴの高校との国際交流活動、教育ボランディアなど、教育プログラムが充実している。
大学合格実績
2024年3月卒業生313名+前年度卒業生のうち進学準備他22名=335名を分母として合格率を計算した。
参考記事:
神奈川進学重点校+YSFの筑波・農工・都立大合格圏(2024年度入試) - 公立ルートを行く
難関国公立大学合格者数8名
難関国公立大学合格率 2.4%
筑波大(理系)合格圏 2.4%
浪人率7.1%(前年度数値)
東京科学1、北海道1、筑波6。
準難関国立大学合格者数14名
難関・準難関国公立大学合格率 6.6%
農工・電通大合格圏 6.6%
横国10、農工2、電通2。
国公立大学合格者数59名
国公立大学合格率 17.6%
都立大(理系)合格圏 17.6%
横浜市立15、東京都立3。
国公立+早慶上理+GMARCH+芝浦+星薬科への進学率を推定してみる。
合格者数→進学者
国公立 59名→59名
早慶上 58名→29名(1/2)
東京理科 14名→2名
GMARCH 279名→93名(1/3)
芝浦13名、星薬科3名 →5名(1/3)
進学率56.1%になる。
入試難易度
入試選考基準(1次選考)は内申3、学力検査7の37型。学力検査は英語1.5倍、数学1.2倍の重点化あり。入試倍率は1.26倍で前年度より若干低下した。2024年度入試の合格者平均は、内申118.9、学力検査380.3、全県模試偏差値62.6。2025年度神奈川県高校受験案内(声の教育社)から抜粋。
S値合格者平均(単純合計)は796点で、第1次ボーダーは745-750点とのことなので、合格者平均とボーダーの幅は46-51点。英語の重点化(1.5倍)は、2024年度入試のように英語が難しい年度だと、影響が大きくなる。
入試難易度は横浜平沼高校とほぼ同じで、大学合格実績は同校を上回っている。横須賀高校と大学合格実績を比べても遜色ない。
募集定員の30%以内という学区外入学許可限度数が設けられているので、横浜市以外の地域(横須賀市、逗子市、鎌倉市、藤沢市など)の中学生は要注意かもしれない。