早稲田大学政治経済学部の2024年度入学者は838名。
附属高校(高等学院、本庄高等学院)と系列高校(早稲田実業、早稲田高等、早稲田佐賀、早稲田摂陵)の政経学部進学者の合計は276名で、入学者の32.9%を占める。シンガポール校の学部別内訳は開示されていない。
訂正:政経学部の学校推薦型選抜合格者は87名(10.4%)と公表されていた。
指定校推薦による進学者数は開示されていないが、慶應義塾大学法学部の指定校推薦枠(150名程度)を考慮し、早稲田政経の指定校推薦枠は150名(17.9%)と推定する。
一般選抜の募集人員は350名だが、他の入学ルートの人数から逆算して、入学者数は415名(49.5%)と推定する。
グローバル(海外就学経験者)入学試験、外国学生入学試験、グローバル(社会人)入学試験、学士入学試験など、諸々合計して合格者60名(7.2%)と推定する。
附属・系列校ルート32.9%、指定校推薦ルート10.4%、一般選抜ルート49.5%、特別入試ルート7.2%となる。
神奈川県在住の場合、早稲田大学の附属・系列校は遠過ぎる。早稲田実業が一番近いが、公共交通機関利用だと結構時間がかかる。そもそも早稲田実業というと、ハンカチ王子と清宮のイメージしかない。運よく附属・系列校に入っても、文系コースの上位20%ぐらいに入らないと政経学部には進めない(学校によってばらつきがある)。
附属・系列校からの進学者の学部別内訳を見ると、文系では政経学部が一番多い。この関係で、指定校推薦枠は政経学部以外が多くなるはずだ。
公立上位校に進学して、早稲田政経の指定校推薦をゲットするのはかなり難しい。恐らく枠は1名あるかないか。私立大学文系学部を目指す生徒の中で、校内トップ1、2に入らないと厳しい。スポーツなどの部活動での活躍も考慮されるだろう。
一般選抜はどうだろうか。募集人員は350名と少ないが、2024年度入試の合格者は1,602名(入試倍率3.15倍)。
早稲田政経の入試制度は、共通テスト(国語、数IA、英語の3科目は必須、残り1科目を自由に選択)と総合問題のミックス型で、難関国立大学との併願者が有利になる。文系でも理系でも狙える。法学部や商学部との併願の方が難しくなっている。
難関国立大学(文系学部)を目指していく中で、早稲田政経が視野に入ってくるという構図になっている。大学側の戦略として、一般選抜ルートでは東大・一橋大が第1希望の受験生を取り込もうとしていると思う。開成高校の2024年度大学入試結果を見ると、早稲田政経に52名が合格して12名が入学した。40人には逃げられたが、12人を獲得できたとも読める。ちなみに、慶大法学部には9名が合格して3名が入学した。こんなに差があるとは知らなかった。
早稲田政経は、国立大学の入試制度との接続を強化したため、早稲田政経を第1希望とする受験生が一般選抜で入り難くなっていると思う。