数学I・A入門問題精講では、第1章の後半に2次方程式の解法が出てくる。これが第2章の「関数と関数のグラフ」に接続していくが、この約60ページは本当にわかりやすい。
2次関数の一般形を平方完成によって標準形に直すと、2次関数の頂点や軸がわかり、x軸やy軸に対して平行移動させたり、原点に対して対称移動させたりできる。
2次関数と2次方程式の関係についての説明が勉強になる。2次方程式の解が2つあるとき、それは数直線上の2点でしかないが、1次元(数直線)の世界から2次元の世界に視点を切り替えると、2つの解は2次関数のグラフの切り口として見えてくる。これによって、2次関数の最大値・最小値の問題や2次不等式の問題を解くことができる。
数学は思考の体系だと思うので、得意でないと(試験で高得点を取れないと)勉強してもしょうがない、なんてことはない。簡単なことをしっかり理解できれば、将来にわたっていろいろと役に立ってくれるものだと思う。
入門問題精講シリーズは、数学I・A、数学II・B、数学III・Cと続いていく。子供(娘)が数学II・Bを学び始めるタイミングで、入門問題精講(数学I・Aと数学II・B)を渡そうと思う。自宅で楽しみながら読んで欲しい。
入門問題精講シリーズの著者である池田洋介氏は河合塾の元講師だが、現在はパフォーマー(パントマイムなど)として世界中を駆け巡っているらしい。数学をこれだけわかりやすく楽しく説明できる人って、やはりすごいな〜。