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高校数学の難易度を知る!場合の数の考え方

「問題精講シリーズは、基礎問題精講→標準問題精講と進めば十分でしょう。さすがに入門問題精講は簡単すぎてやる必要はないでしょう。」というのが、数学が苦手ではない人の見立てではないかと思う。

 

 自分はだんだん入門問題精購が好きになってきた。数学I・Aの著者の池田洋介氏は河合塾の講師のようだが、優しく教えてくれるのである。

 

 場合の数の章では、順列や組み合わせの公式に入る前に、場合の数の考え方をじっくり教えてくれる。場合の数は「もれなく、重複なく」数えるのが鉄則だが、かけ算の法則、たし算の法則、引き算の法則、割り算の法則を使って考えよ、ということになる。

 

かけ算の法則

 事象Aの起こり方がm通りで、それに続いて事象Bの起こり方がn通りで、さらにそれに続いて事象Cの起こり方がp通りの場合、事象ABCの起こり方は、

  m×n×p通り

となる。

 

たし算の法則

 事象Aの起こり方がm通りで、事象Bの起こり方がn通りで、事象Aと事象Bが同時に起こらない場合、事象Aまたは事象Bの起こり方は、

 m+n通り

となる。

 

引き算の法則

 事象の起こり方が全部でm通りで、事象Aの起こり方はn通りで、残りの事象はBのみの場合、事象Bの起こり方は

 m-n

となる。事象Bよりも事象Aの起こり方を数える方が簡単な場合に使う。

 

割り算の法則

 事象Aの起こり方がn通りあり、全ての場合がd回づつ重複している場合、事象Aの起こり方は、

 n÷d

となる。

 

 入門問題精講は、演習問題集としては簡単なのかもしれないが、池田先生による解説の部分をじっくり読んでも損はないと思う。